いいだのひとをまよわせるきつね
飯田の人を迷わせる狐
国内
未確認生物
- どんな話か
- 人に取り憑いて病ませたり、夜道で人を迷わせたりする獣として、市内各地で語り継がれてきた。
- 細部
- 女性に憑いた例では、医者が針を刺そうとすると本人が嫌がって布団へ潜り込み、事情に通じた女性が問いただすと、食べ物のある家で娘が火を焚いていたので爪の間から入ったのだと答えたという。火伏せの祈祷で落ちた。鼎の一帯ではクダとは呼ばず狐と言い、鼠ほどの大きさだと伝える。追手町では、坂を登り切れず朝になって坂の上で目覚めた者、後ろから髪を引かれる感触に追われて八百屋へ駆け込んだ者、風呂に誘われて気付けば運動場に半裸で立っていた者などの話があり、稲荷を粗末にした報いだとも言われた。誰も参らないのに賽銭箱が満ちていた話、三峰の札で祓ったところ翌朝掛け布団に水が溜まっていた話も伝わる。夜に名を呼ぶ声は、連れを失った狐の嘆きだろうと解された。
- 広まり方
- 1931年の『郷土』所収、長田尚夫「くだの話」、1972年の『伊那』所収、水野都沚生「宝正稲荷のはなし」、1991年の『伊那』所収、久保田八尋「狐今昔物語」に記録がある。
- 地域
- 長野県飯田市
- 年代
- 昭和
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ