いいだのきつねがみせるまぼろしのそうれつ
飯田の狐が見せる幻の葬列
国内
未確認生物
- どんな話か
- 狐に化かされた話が飯田では七件も集まり、油や魚を奪われ幻の葬列を見せられた者もいた。
- 細部
この土地には狐にたぶらかされた体験談が多く残る。庚申坂で休みながら化かせるものなら化かしてみろと挑発した男は、家に着いて油壺が軽くなっているのに気づいた。竹やぶで木の葉を身につけようとしている狐を先に見つけた猟師は、打ちすえて難を逃れ、打った手には毛が張りついていたという。一方、昼寝中の狐に石を投げたり蹴落としたりした者は容赦なく報いを受ける。越後獅子の芸人は立派な家で娘のもてなしを受けたつもりが、我に返ると麦畑に座っており、馳走の正体は馬糞であった。
山伏や旅の者は日暮れの葬列に追われて木に登り、棺から出た死人に迫られて落ちている。祭で売る寿司や天ぷらを売り尽くしたはずが手元に木の葉ばかり残った話、背負った魚が消えた話も伝わる。
- 広まり方
- 1989年刊の『長野県史 民俗編 南信地方 ことばと伝承』第十二編口頭伝承、第三章世間話のきつねの話に七件が並ぶ。
- 地域
- 長野県飯田市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ