ぐじょうしのむすめやよめにばけるきつね
郡上市の娘や嫁に化ける狐
国内
未確認生物
- どんな話か
- 郡上市和良町を中心に、娘や嫁、提灯行列に化けて人を惑わせたという狐にまつわる話が数多く伝わっている。
- 細部
- 郡上市には狐にまつわる話が特に多く残る。馬方が娘に化けた狐を馬に乗せて連れ帰り、囲炉裏で火にあぶると正体を現し、以後この土地に住まないと誓って越前へ去ったという昔話をはじめ、峠で娘に化けて道に迷わせる、嫁に化けて先頭を歩いて家に帰ってくる、提灯の行列に化けて夜道の人を惑わせるなど、化け方の型は多彩である。ほかにも、山仕事の最中に景色が一変して帰り道を見失う、玄関を叩く音がしたのに誰もおらず畦を跳ねて逃げる姿が見えた、夜道で声をかけられ振り向くと誰もいない、まつ毛の数を数えられたり睨まれて目をそらしたりすると化かされるなど、日常のふとした場面に紛れ込む形で語られている。旅の途中で異形の相撲を見て翌朝人死にを見つけた話や、猟師に懲らしめられて以来化かす話が絶えたという話も伝わり、狐は村人にとって身近でありながら侮れない存在として語り継がれてきた。
- 広まり方
- 1937年の『民族学研究』所収「美濃国郡上郡牛道村阿多岐の土俗」(林魁一)、1979年刊『和良の民俗―岐阜県郡上郡和良村―』の「九 口承文芸」(東洋大学民俗研究会)、1987年の『民俗採訪』所収「岐阜県郡上郡高鷲村 世間話」(国学院大学民俗学研究会)など複数の調査記録に多数の話が採録されている。
- 地域
- 岐阜県郡上市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ