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噂の出所をたどる

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川太郎のイメージ挿絵
この挿絵は当サイトが項目ごとに用意したイメージ画像です。写真や原典の図版ではありません。

かわたろう

川太郎

国内 未確認生物
どんな話か
揖斐川町の川太郎(河童)にまつわる伝承群で、恩返しに医術を授けたり悪戯をしたりする話が数多く残っている。
細部

揖斐川町には川太郎と呼ばれる河童系の妖怪の話が数多く伝わっている。淵に棲んで里芋を好んで食べるとされ、子どもの姿に化けたその川太郎を見たという人が今も語り継いでいる。佐古家の先祖には力自慢の人物がおり、川に引き込もうとした川太郎を捕らえ、七日七晩にわたって大黒柱に縛り上げたところ、川太郎は詫びを入れ、医術の秘伝書と薬を差し出した。佐古はこれをもとに医者となり、近江の殿様の姫の病を治して名を上げたという。

また別の伝えでは、佐古家の先祖は川太郎から医術の力を宿した数珠を授かり、その力で牛の体から針を吐き出させることもできたとされる。草履を編んでいた際に川面から蜘蛛が這い出し、足の親指へそっと糸を絡めてきたという話も伝わる。怪しんで煙草の煙でいぶしたところ、蜘蛛は川太郎の正体を現し、以後は人を襲わないとの詫び証文を取って川へ帰したという。同様に、糸を掛けられたのに気づいて今度は柳の幹にその糸を結わえておくと、柳の木ごと勢いよく引っ張られて水中に沈んでしまったといい、これも川太郎の仕業とされている。

1920年代には、蓬摘みをしていた女の子に川太郎が蓬の姿で化けて近づき、それを捕らえようとした三人の男のうち二人が川に流され、残る一人だけがようやく助かったという事件も語られている。ほかにも、夜遊びの帰りに川太郎の寂しげな声を聞いたという話や、豪胆な人物が川太郎から八つ目の化け物退治を頼まれて行ってみると正体はただの馬鍬だったという笑い話も残る。さらに、薬草掘りの医者が見知らぬ人物におぶってくれと頼まれ、これは川太郎だろうと縛って連れ帰り、囲炉裏の上で松葉と唐辛子をくべていぶし出したところ、その苦しさに音を上げた川太郎は薬の調合法を授け、以後は洪水が迫るたびに知らせてくれる間柄になったといい、この医者もまた大垣藩主の姫の病を治して評判を得たと伝えられている。

広まり方
1978年の『常民』岐阜県揖斐郡春日村調査報告書(中央大学民俗研究会)に9件の話がまとめて記録されている。
地域
岐阜県揖斐川町
年代
不明
検証状況
伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。

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