かためしいあるへび
片目盲ある蛇
国内
呪物・呪い
- どんな話か
- 宇治で療養していた僧の門に片目の見えない蛇が入るのを芋売りの男が見た直後、僧は息を引き取り、かつて捨てた眇めの女との因縁が明かされた。
- 細部
- 病を得て宇治に留まっていた一人の僧のもとへ、日頃から出入りしていた芋売りの男がある日訪れると、ちょうど門から片方の目が見えない蛇が入っていくところに出くわした。男は言いようのない恐ろしさを覚え、とっさに近くの家へ逃げ込んだが、ちょうどそのとき、当の僧は息を引き取っていたという。のちに知れた因縁によれば、この僧はかつて他国で片目の悪い醜い女と情を交わしていたが、やがてその女を疎ましく思って地を去ってしまった。それでも女は尼となってなお僧につきまとい続け、僧はそれを逃れるようにして宇治へたどり着いていたのだという。片目の女の執念が、片目の蛇という姿を借りて僧の死を告げに現れたと読める話である。
- 広まり方
- 1976年の『日本随筆大成第一期』所収、伴蒿蹊「閑田耕筆」に記録がある。
- 地域
- 京都府宇治市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ