ふちのかっぱ
渕の河童
国内
未確認生物
- どんな話か
- 渕に潜んで人や牛を水へ引き込むとされた小柄な怪で、僧の読経によって姿を消したとも語られる。
- 細部
- 老曽の渕の河原では、背丈が一メートルほど、鳥のように尖った口をもち、頭の周りにだけ毛が残って中央は禿げた姿のものが、何かを拾って食べていたという。太郎右衛門という老人は川中で尻に触られ、相手を石ではさむと石尻だなと声がした。捕らえて連れ帰り、子らが仕返しに焼けた火箸を尻へ差し込んでも、熱くもぬるくもないと言い放って逃げたという。釜ヶ淵では牛を冷やしに入れた老人が牛もろとも水に引きこまれ、底に座って牛の足を引く姿が見えた。知内川の柳のほとりでは遊んでいた男児が水死し、渕の主が引きこんで尻から血を吸ったのだとされたが、下出の忠栄寺の僧が二十一日間経を唱えてからは出なくなったと伝わる。
- 広まり方
- 1991年の『民俗文化』所収、菅沼晃次郎の近江の河童(かっぱ)資料にまとめられた聞き書きである。
- 地域
- 滋賀県高島市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ