ふじかわぐちこのかっぱこうのひでん
富士河口湖の河童膏の秘伝
国内
未確認生物
- どんな話か
- 河口湖の河童は薬をめぐる話が多く、手を切られて膏薬の秘伝と引き換えに返してもらった例も伝わっている。
- 細部
富士河口湖町には河童にまつわる話がいくつも伝わっており、その多くが河童膏と呼ばれる妙薬と結びついている。庄屋の安太郎家では、ヒジロに刺しておいた魚がたびたび盗まれる出来事があり、見張っていると濡れた黒い得体の知れないものが現れ、湖の方へ逃げ去った。その後、ヒジロには河童膏の処方が幾重にも紙に包まれて残されており、これが深手の切り傷にもよく効く名薬として近郷に知れ渡り、安太郎家では昭和のはじめごろまで貝殻詰めにして売り広めていたという。
別のある山小屋では、抜き身の刀を構えて寝ずの番をしていたところに河童が現れ、片手を切り落としてしまった。翌日には小娘が訪れ、河童膏の秘法と引き換えに切られた手を返してほしいと頼み、取引が成立している。長浜の五郎吉は夜道で河童に湖へ引きずり込まれかけたが、頭の皿にある三つの穴に指を突っ込んで神通力を奪い、火傷に効く妙薬の秘伝と引き換えに助けてやったと伝えられる。ほかにも、十銭玉に化けて子供を引き寄せようとした例や、相撲を挑んできた河童を頭の皿を割って負かした例も知られている。
- 広まり方
- 1991年の『甲斐路』に長沢利明が寄せた「河童の膏薬」に、複数のエピソードとしてまとめて記録されている。
- 地域
- 山梨県富士河口湖町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ