こおりやまのじぞうつけしんじ
郡山の地蔵つけ神事
国内
儀式・遊び
- どんな話か
- 目隠しをした女性に唱え言をかけると地蔵様が憑き、質問に答えてくれるという中田町の神事。
- 細部
郡山市中田町には地蔵つけと呼ばれる行事が伝わる。明治末頃の話では、正月に若い女性ばかりが宿に集まり、そのうちの一人に目隠しをして笹と幣束を持たせ、周囲で唱え言を繰り返すとがさがさと震えだして地蔵様がのり移ったという。憑いた地蔵様に人々は何でも聞きたいことを尋ねた。明治20年代末頃までは行われていたといい、寒中に女性だけが座敷に集まって、あまり賢くない者とされる人物を中央に据え、10人ほどで取り囲んで唱え言を繰り返すと地蔵様が憑き、一同が口々に問いを投げかけたと伝えられる。
また、宗像クラという女性は幼い頃「地蔵様」として知られており、「誰それはどこから嫁を取る」といった思いがけないことを言い当てたという。彼女の母親が取り上げ婆であり、子育て地蔵の掛け軸を持っていたことから、その地蔵が彼女に憑いてよく当てるのだと信じられていた。別の伝えでは、正月に15歳以上の女性だけが集まり、一人に南天と笹を持たせて唱え言を繰り返すと地蔵様が憑き、オカマ様を憑けるときはヘラと杓子を持たせるという使い分けがあった。あれこれ質問したあとに休んでもらうと自然に地蔵様は離れるが、早く抜けてほしいときは箒の上に寝かせるとよいとされていた。
- 広まり方
- 1969年の『西郊民俗』所収、大島建彦「地蔵つけ・オカマつけ―福島県郡山市・田村郡―」に記録がある。
- 地域
- 福島県郡山市
- 年代
- 明治時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ