かなかけまつのいし
金掛松の石
国内
呪物・呪い
- どんな話か
- 北村の庄屋の娘がよそから移り住んだ若者に思いを寄せたが仲を裂かれて死に、大晦日の晩、金掛松そばの二つの石が近づき合うという。
- 細部
北村の庄屋には評判の美しい娘がいた。あるときよそから越してきた若者に胸のうちで強く思いを寄せるようになったが、内気な性分ゆえ声をかけることもできない。若者が薪を取りに出た帰り道、鎮守の森で水を飲む折を見計らっては、彼の牛や、そばに立つ松の木にそっと金の入った袋を掛けておいたという。やがてこの企みを知った庄屋はいたく怒り、若者とその家族を村から追い出してしまった。
事情を知らぬ娘はそれからというもの若者の行方を探し求めて彷徨い、ついに力尽きて息絶えたと伝わる。以来、その松は金掛松と呼ばれるようになり、大晦日の夜が更けると、松のそばにある二つの石が互いに寄り添うようにじりじりと近づいてくるのだという。
- 広まり方
- 1929年の『旅と伝説』掲載、三原良吉「伝説の島原」の記事に記録されている。
- 地域
- 長崎県雲仙市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ