いし
石
国内
呪物・呪い
- どんな話か
- 姫路市には掘ろうとすると祟るという路傍の巨石と、切ってはならぬ石を切った石工が命を落とす話が伝わる。
- 細部
姫路市に伝わる、祟りをまとう石の言い伝えが二つある。一つは道の中央に上部だけをのぞかせた大きな石で、かつてそこにあった長者屋敷の大黒柱を支えた礎石だとも、元弘の乱で新田方が陣を敷いた跡に置かれたものだとも、何かの宝を埋めた上に蓋として据えられたものだとも、いくつもの由来が語られている。かつて人々がこの石を掘り出そうとしたところ、掘るほどに石そのものが大きくなっていき、作業に加わった者は次々と体調を崩したため、ついに掘削は取りやめになったという。
もう一つは家島町に伝わる話で、松島で石を切り出していた石工の前に血が流れ出し、石は「自分は切られて命を落とすが、コウナイにあるという『オバサン』という石だけはどうか切らずにおいてほしい」と訴えかけてきたが、石工はかまわず作業を終えてしまった。その後まもなく石工は床につき息を引き取り、切り出した石を積んで運んでいた船も風のない日にもかかわらず沈み、乗っていた船頭たちも一人残らず命を落としたと伝えられている。
- 広まり方
- 1915年の『郷土研究』所収、宇津原如神「播州網干の長太郎石」と、1954年の『民間伝承』所収、西谷勝也「姫路病院聞書」の双方に、別々の石の話として記録されている。
- 地域
- 兵庫県姫路市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ