いのしし
猪
国内
呪物・呪い
- どんな話か
- 猟師の女房が身重のとき仕留めた猪の腹を裂くと「痛や」と叫んだが構わず捌き、生まれた子は猪と同じ傷を負っていたという話。
- 細部
- 幼いころから豊田家に奉公していた女は、同じ郡内に住む猟師・島原某のもとへ嫁いだ。ある日、夫が仕留めてきた猪の臓腑を出そうと山刀を差し入れたところ、猪は「痛や」とひと声あげたが、女は取り合わずそのまま調理を続けた。このとき女は臨月を迎えていた。まもなく生まれた子を見ると、胸から腹にかけて、腹を裂かれた猪とそっくり同じ位置に一太刀の傷跡があったという。女は後に離縁されて生家に帰り、そこで奉公を続けたと伝えられている。
- 広まり方
- 1928年の『旅と伝説』所収、早川孝太郎「湖底の金―設楽雑談―(承前)」に記録がある。
- 地域
- 愛知県新城市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ