いにんびー
遺念火
国内
未確認生物
- どんな話か
- 妻が驚いて夫を殺めた末の自殺や、正体を知らず夫を刺した妻の悲劇から生まれた二人分の遺念火が名護に伝わる。
- 細部
- 名護市に伝わる遺念火には複数の由来譚がある。一つは、夫が妻を脅かそうと痴漢のように装って襲いかかったところ、驚いた妻が誤って夫を殺してしまい、事の次第に気づいた妻もそのまま自ら命を絶ったという話で、この霊が夜8時から10時ごろによく現れたが、五、六十年前から見られなくなったという。もう一つは安和に住んでいた夫婦の話で、帰りの遅い妻を疑った夫が待ち伏せて襲おうとしたところ、抵抗した妻が相手が夫だと気づかぬまま喉に簪を突き立ててしまう。家に帰って夫の不在に気づいた妻が確認に戻ると、殺した男がまさしく夫であったことを知り、悲しみのあまり自害した。こうして二人の遺念が一つの妖火となって毎晩現れるようになったといい、同様の話は東江や本部村浦崎、羽地村稲嶺などにも伝わっている。遺念火は多くの場合、特定の土地に結びついて自由に飛び回ることはないとされる。
- 広まり方
- 1975年の『南島研究』に掲載された崎原恆新「沖縄の遺念火由来」、および1929年刊『山原の土俗』に収められた島袋源七の記録に残る。
- 地域
- 沖縄県名護市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ