ひとつめぼうず
一つ目坊主
国内
未確認生物
- どんな話か
- 夜のモセ漁に出た老人の背に一つ目坊主が乗ってきて、峠まで運ばせたのち立ち去ったという話。
- 細部
- 蒲刈島で語られる話である。ある老人が夜半の二時か三時ごろ、モセと呼ばれる海産物を採ろうと、火葬場近くの川沿いの浜に出ていた。すると大きな一つ目坊主が姿を現し、自分を背負って帰れと言いながら勝手に老人の背へ乗ってきたという。断ることもできず、老人はそのまま峠まで歩いて運んでいった。峠に着くとようやくここで降ろせと告げ、夜というものはお前たち人間の世ではないのだと言い残して姿を消した。人を強引に使役しながらも、最後には夜と人間との境界を説く言葉を残して去るという、独特の結末を持つ怪異譚である。
- 広まり方
- 1982年の『広島民俗』所収、原田三代治「上蒲刈島宮盛の民俗(3)―『原田トシノ』ノート拾遺―」に見える。
- 地域
- 広島県呉市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ