ひ
火
国内
未確認生物
- どんな話か
- 医王寺の住職に恋した醜い下女が仏前の油を盗んで叱られ寺を追われて死に、その後墓の周りに恨みの声を上げる青白い火が現れたという話。
- 細部
- 刈谷市の医王寺にはかつて、たいそう美男子で知られる住職がいたという。その寺に住み込みで働いていた下女は器量に恵まれていなかったが、なんとか住職の気を引こうと、薬師如来に供えられた御燈明の油を盗み出しては自分の髪に塗り、身なりを整えていた。ところがこの行いが住職に見つかり、厳しく叱られたうえに寺を追い出されてしまう。行き場を失った女は恨みと悲しみを抱えたまま、この世を去ったという。それからというもの、彼女の墓のあたりには青白い火がジワジワと油の燃えるような音を立てながら飛び交うようになり、その音は「メッタイクヤシイ」と聞こえたと伝わる。この怪火は明治の初め頃までは目撃されていたらしい。
- 広まり方
- 1931年の『旅と伝説』に掲載された加藤隆次「郷土伝説四篇」に記録がある。
- 地域
- 愛知県刈谷市
- 年代
- 明治時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ