へびのこをうむ
蛇の子を産む
国内
未確認生物
- どんな話か
- 娘のもとに毎晩通う若衆の裾に糸を縫い付けて跡をたどると大木の穴に至り、菖蒲湯で娘から千匹の子蛇が生まれたという話。
- 細部
昔、この地方に母と娘の二人暮らしの家があった。娘のもとには夜ごと見目のよい若者が忍んでくるようになったが、素性がまるでわからず、母娘はどうやら人ではない化生のものらしいと疑いを持った。母の入れ知恵で、娘は若者の袴の裾に長い糸を通した針をそっと縫い付けておき、翌朝二人でその糸をたどっていった。糸は裏山の大きな木のところまで続いており、根元の穴の奥からうめくような声とともに、自分は死んでも子を千匹残したのだから思い残すことはないという言葉が聞こえてきたという。
驚いた母娘は和尚に相談し、その教えに従って菖蒲と蓬を入れた湯を沸かして娘を入浴させた。すると娘の体からおびただしい数の子蛇が、ちょうど千匹ほども出てきたといい、娘のもとに通っていた若者のほうは正体である蛇の姿に戻って死んでいたと伝えられている。
- 広まり方
- 1956年刊『宮城縣史 民俗3』の妖怪変化・幽霊の事例篇に記録がある。
- 地域
- 宮城県蔵王町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ