ひだのかんのんがたいじしたどくりゅう
飛騨の観音が退治した毒龍
国内
呪物・呪い
- どんな話か
- 飛騨市各地に大蛇の伝えが残り、観音の力で毒龍を退治した話や、目を残して去った蛇嫁、人身御供を受けた池の主などが語られている。
- 細部
飛騨市には大蛇にまつわる話がいくつも伝わっている。神岡町では、釜洞に棲む毒蛇が渓谷を氾濫させて日本海へ出ようとしたとき、里人の夢枕に観音が現れてこれを告げ、力を貸して退治したと語られる。同じ神岡町では、ある夜半に異様な物音とともに石混じりの大雨が降り、易者に尋ねると池で鉄器を洗われたのを嫌った主の大蛇が逃げ出したためだといい、十三塚を築いて鎮めたという話も残る。
丹生川町では、山で出会った女を嫁にした男が出産の場を覗くと妻は大蛇の姿で、目を子のために残して池へ帰っていった。やがてその目を失ってしまったため家族が池を訪ねると、嫁は残るもう片方の目まで分け与えて完全に盲目となり、その礼として寺へ鐘を寄進したと伝わる。宮川町には、正月16日に16歳の娘を池の蛇へ人身御供として差し出す慣わしがあり、差し出した家には客の数だけの魚を蛇が届けたといい、その家系の当主には代々鱗が生えているとも語られている。
- 広まり方
- 『ひだびと』1935-1936年の柴田舎老人・林下数馬・新田貞子による記録と、1959年の『女性と経験』掲載、斉藤ミチ子「岐阜県吉城郡坂上村雑記」にまとめられている。
- 地域
- 岐阜県飛騨市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ