はやまごもり
羽山ごもり
国内
儀式・遊び
- どんな話か
- 羽山大神の託宣を仰ぐ羽山ごもりの神事と、のりわらの選定やしどろぎの禁忌を伝える。
- 細部
福島市松川町に伝わる羽山ごもりは、結願の場で羽山大神の前において託宣が行われる神事である。俵に座った「のりわら」と呼ばれる依り代の人物が祈祷を行い、まず神官がその託宣を聞き、続いて小姓や一般の信者が耳を傾ける。どの神に伺いを立てるべきかを羽山大神自身に尋ねることもあり、年によって降りてくる神が異なるとされる。結願を終えると一同は山を下るが、その際にかしきと呼ばれる司会役の元老が火を塩で消す「ひっちゃり」という所作を行い、これによって風が吹いても火事にならないという。
一方で、のりわらが火のついた種火を扱っている最中に幣で不意に叩かれることがあり、これは「しどろぎ」と呼ばれ大きな災難が迫る前触れとして恐れられた。のりわらになる者は、信仰の篤い家系の中から選ばれ、神が憑きやすい素質を持つ人物であることが条件とされる。旧暦11月17日にこもり堂で行われる託宣によって羽山大神に伺いを立て、神官・先達・かしき・世話人が合議して人選し、素質のある者でも三、四年ほど試みたうえで正式に引き継がれるのだという。
- 広まり方
- 1964年の『福島県史 第23巻 民俗1』所収、山口弥一郎の信夫郡松川町黒沼の羽山ごもりの項に記録がある。
- 地域
- 福島県福島市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ