ぎょうきのとく
行基の徳
国内
呪物・呪い
- どんな話か
- 鯖売りにののしられた行基が歌で馬を病ませたのち治し、その徳を慕って行基庵が結ばれたという。
- 細部
- 阿波国海部郡比和左村(現在の海陽町)の薬王寺から土佐国へと至る途中、八坂と呼ばれる地に行基庵という庵がある。その昔、この地を歩いていた行基が、通りかかった鯖売りに鯖を一尾譲ってほしいと頼んだところ、鯖売りはこれをはねつけ、行基を口汚くののしったという。そこで行基が、鯖売りの馬が病気になるようにと歌を詠んで唱えると、たちまちその馬は病に倒れてしまった。慌てた鯖売りが無礼を詫びると、行基は今度は馬の病が治るようにと歌を詠み、馬はすぐに元どおり健やかになったのだという。この一部始終を見た人々はその徳の高さに深く感じ入り、行基のために庵を結んで御影を写し本尊として祀ったところ、以来多くの参詣者が訪れるようになったと伝えられている。
- 広まり方
- 『日本随筆大成第1期』1975年収録の暁晴翁「雲錦随筆」に記録されている。
- 地域
- 徳島県海陽町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ