あまくさのやまかわをおうらいするがわっぱ
天草の山川を往来するガワッパ
国内
未確認生物
- どんな話か
- 天草では河童をガワッパとも呼び、山と川を季節ごとに往来し、藁人形が起源とされる由来話や人との駆け引きが数多く伝わる。
- 細部
天草では河童のことをガワッパ、あるいはガワタロウとも呼ぶ。春と秋の彼岸のころに山と川のあいだを行き来するといわれ、里の川祭りもこの往来に由来すると伝わる。冬のあいだは山に籠もり、六月になると山を下りて水辺に現れるともいう。水浴びの前に釜の尻の煤を顔に塗ると襲われずに済むというまじないがあり、荒神や仏様に供えた飯を恐れるためとされる。また蜘蛛の巣が少なくなる時期を選んで山へ登る習性も語られる。
由来については、名工が普請の手伝いに作った藁人形を、仕事を終えて川や海に捨てる際に「人間の尻を食え」と言い渡したのが始まりという話が複数の言い伝えに共通し、安芸の宮島普請や寺の普請など舞台を変えながら語られている。仏飯をいただいた人間の尻は取らないとも言われる。ほかにも、馬をいじめていた河童が腕をもぎ取られ、二度と村人に害をなさないと誓って許された話や、相撲好きの河童が酔った男に夜通し勝負を挑み、夜明けの光とともに逃げ去った話なども伝わっている。
- 広まり方
- 『季刊人類学』1985年掲載、奥野広隆「山にのぼる河童」を中心に、『あまくさの民俗と伝承』『あしなか』『民間伝承』など複数の聞き書きに記録が残る。
- 地域
- 熊本県天草市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ