しぶしのきせつをめぐるがらっぱ
志布志の季節を巡るガラッパ
国内
未確認生物
- どんな話か
- 季節ごとに山と川を行き来し、相撲を挑んだり家畜にいたずらしたりするガラッパについて、志布志市に伝わる十六の話をまとめる。
- 細部
志布志市の潤ヶ野に伝わるガラッパは、冬のあいだは山に籠り、春の彼岸になるとピーヒョーと鳴きながら川へ下り、夏を川で過ごしたのち秋の彼岸にまた山へ帰っていくと考えられている。川で人が溺れ死ぬのはガラッパに尻を抜かれたためだといわれ、馬をつないでおくとその手綱を足に結んで転ばしたり、かかとをつかんで引きずったり、牛を引っ張って夜のうちに死なせてしまったりするといった悪さをするという。
一方で、仏壇に供えた御飯を食べておけば線香の匂いを嫌ってガラッパは寄りつかないとされ、水神様への無礼を働かなければ危害を加えられることもないと信じられていた。夜祭りの帰りに相撲を挑まれた老人が、水をこぼしたとたんに相手の力が抜けて消えてしまった話や、皿の水を保っている限り何度投げても向かってくるという相撲好きな性質を語る話も伝わる。ある娘がワナにかかったガラッパを助けなかったために「この家では男の子が七代育たない」と呪いをかけられ、実際にそのガラッパは捕らえられて殺されてしまったという由来話や、真夜中に五右衛門風呂に入り込んでいたガラッパの話、そのあとの風呂に入ると病気をしないという言い伝えなど、生活のあちこちにガラッパにまつわる話が息づいている。
- 広まり方
- 1989年の『民俗採訪』掲載、国学院大学民俗学研究会「潤ヶ野 水神様とガラッパ」に多くの話が収められている。
- 地域
- 鹿児島県志布志市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ