ふねぼうれい
船亡霊
国内
未確認生物
- どんな話か
- 煙草倉で夜番をしていた人が、大浦沖で明滅しながら行き来する光を見た。海で死んだ人の霊とされる話。
- 細部
- 蒲刈島に伝わる話である。大正十五年ごろのこととして語られている。ある人が段原にあったタバコの葉を乾かすための倉で夜番をしていたところ、夜半の十二時ごろ、大浦の方角にぼんやりとした光が浮かんでいるのに気づいた。光は海面の上でまたたくように現れては消えを繰り返しながら、小浜のあたりまで近づいてはまた遠ざかるという動きを見せたという。番をしていた人はその一部始終をじっと見届けたことになる。この光の正体は、海で命を落とした者の霊が行き場を失ってさまよい出たものだと言い伝えられており、夜番という静かな仕事の最中に、思いがけず海難者の霊に行き会ってしまった話として語られている。
- 広まり方
- 1982年の『広島民俗』所収、原田三代治「上蒲刈島宮盛の民俗(3)―『原田トシノ』ノート拾遺―」に記録されている。
- 地域
- 広島県呉市
- 年代
- 大正時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ