やまぐちのきせつですがたをかえるえんこう
山口の季節で姿を変える猿猴
国内
未確認生物
- どんな話か
- 佐波川ダムに沈んだ大原部落では涅槃会に水神を祀る行事があり、その正体は猿猴とも呼ばれる河童とされた。
- 細部
- 現在は佐波川ダムの底に沈んでしまった大原という集落では、かつて涅槃会にあたる日に「ねはんまゝたく」と呼ばれる子供たちの行事が営まれていた。この行事は水神への祭祀の意味合いも持っていたとされ、その水神の正体は河童であると考えられていた。ただし土地の人々は、この河童を河童とは呼ばず、猿猴、あるいはかわことも呼んでいたという。さらに興味深いことに、この生き物は季節によって姿を変えるとされ、冬の間は猿の姿になって山中で過ごし、春から夏にかけては再び水中に戻って河童として暮らすのだと伝えられている。水と山を行き来する存在として、河童と猿を結びつける独特の信仰がうかがえる。
- 広まり方
- 1953年の『防長民俗』所収、松岡利夫『「涅槃飯焚く」子供の行事と「灰焼く」話』に記録がある。
- 地域
- 山口県山口市
- 年代
- 昭和
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ