だいじゃ
大蛇
国内
未確認生物
- どんな話か
- 島原の大蛇にまつわる伝説で、医者のもとに通った蛇女の正体露見や眉山崩壊の言い伝え、娘を救った蛙の恩返しを伝える。
- 細部
島原には大蛇にまつわる話がいくつか伝わっている。困り果てた村人たちが島原の城主に願い出て、狩りの手を借りて二匹のうち一匹を仕留め、もう一匹にも手傷を負わせた。その後、島原城下で医業を営む杏庵のもとへ、夜更けにひそかに通ってくる女がいた。女は杏庵の治療によって傷を癒やし、二人の間にはやがて子も生まれたが、ある日その正体が手負いの大蛇であったことが露見し、女は子に片方の目玉をくりぬいて残すと城下を去っていった。
時を経た寛政四年四月四日、眉山が崩れる大地震が起こったが、麓の蛇町に住む人々はこのとき大蛇に逃げ道をふさがれたおかげでかえって家から出ずに済み、難を逃れたのだという。この地震は去っていった大蛇の祟りだとも噂され、咎めを一身に負った城主が自ら命を絶ったと語られる。もう一つの話では、蛇に襲われかけていた蛙を助けようとした庄屋が、とっさに娘を嫁にやると口にしてしまう。
以来蛇は毎日のように娘を求めて訪れ、断れば村を大水で押し流すと脅すため、庄屋もついに折れて、娘を大蛇のもとへ嫁として差し出す運びとなった。嫁入りの晩、池のほとりで娘が大蛇に引きずり込まれかけたそのとき、無数の蛙が四方から現れて大蛇に飛びかかり、食い殺して娘を救ったと伝えられている。
- 広まり方
- 『旅と伝説』1929年掲載、榊木敏「伝説の島原(七)―蛇の伝説ニ三―」に記録がある。
- 地域
- 長崎県雲仙市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ