だいじゃ
大蛇
国内
未確認生物
- どんな話か
- 榛名湖の主となった姫の大蛇にまつわる話で、氷きりで傷つけた祟りや猟師が正体を撃った話などが伝わる。
- 細部
- 榛東村に伝わる榛名湖の主をめぐる一群の話。ひとつには、湖から切り出した氷を鋸でひいていたところ、刃が誤って湖の主である大蛇の姫の身体を傷つけてしまったという伝えがある。傷がなかなか癒えなかったため、姫は室田にある寺の井戸へと居を移し、そこでは男の姿を借りて将棋を指しに通ったそうだ。だが、いつまでも正体を隠し通せるものではなく、ついに素性を明かしたのち、井戸を通って天へと昇っていったと結ばれる。別の話では、木部様と呼ばれた殿様のひとり娘が、ある日榛名湖へ身を投げて大蛇の姿になったという。付き従っていた腰元も、もう城へは戻れないと覚悟を決めて沼に入り、蟹に姿を変えたと伝わる。この蟹を口にした者は二度と榛名の地へ足を踏み入れられなくなるといい、5月5日には木部祭りと称して、赤飯を詰めた行器(ホケエ)を湖に流す習わしがある。流された行器はひとたび沈んだのち、中身が空になって水面に浮かび上がってくるという。また、榛名湖のほとりで猟師が獲物らしき影に向けて鉄砲を撃ったところ、だしぬけに空が陰って深い霧が立ちこめ、その場で気を失ってしまったという話も、ほぼ同じ内容で複数回書き留められている。目が覚めてから現場へ戻ってみると、鱗が2枚落ちていたという。陸に上がっていた湖の主の大蛇を、それと知らずに撃ってしまったのだと結ばれている。
- 広まり方
- 1982年刊『群馬県史 資料編27 民俗3』第二編三二「群馬の伝説の代表例」(井田安雄)に、いずれの話も採録されている。
- 地域
- 群馬県榛東村
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ