らくちゅうらくほくのだいじゃでんせつ
洛中洛北の大蛇伝説
国内
未確認生物
- どんな話か
- 京都市内各地に伝わる大蛇の言い伝えを束ねた項目で、鞍馬寺竹切法会の由来や洛北のおつう伝説、武将による退治譚などを含む。
- 細部
- 京都市内には大蛇にまつわる言い伝えが数多く残り、ここでは代表的な系統をまとめて紹介する。鞍馬寺に伝わる話では、寺主の峯延和尚が稲光のような目と炎のような舌を持つ巨大な蛇に襲われかけたとき、毘沙門天への祈りによって蛇が自ら裂けて絶命したといい、これが毎年行われる竹切法会の起こりとされる。あわせて、和尚が見逃した雌の蛇が水不足に苦しむ山へ清水を約束し、実際に閼伽井という泉が湧き出したという後日談も伝わる。洛北には、殿様の寵愛を失った里の娘おつうが蛇の姿となって現れ、最後には切り分けられて葬られたという悲恋の伝説群があり、馬が驚いて殿様が落馬したという場所の由来や、蛇の頭を埋めた土地の子供は賢くなるという言い伝えも付随する。山科では、里人を襲っていた大蛇を内海浪介影忠という武士が矢で仕留めたとする話が複数の場所を舞台に語られ、討伐後に影忠自身が蛇の毒に苦しみ、老医の薬で命を取り留めたという後日談も残る。このほか、山中で大蛇の昼寝に出くわして腰を抜かした少年の話や、月見に出かけて水面に光る蛇の目を見た男が肩に頭突きを受け、後に傷口が腐って死んだという話など、目撃や因縁にまつわる短い話が京都市内だけで十七件記録されている。
- 広まり方
- 郷土趣味1918年から1923年にかけての佐々木嘯虎・竹内不死鳥らの記録、あしなか1976年掲載の岩田英彬「洛北の大蛇伝説」、伝承文学研究1994年掲載の眞下美弥子の論考など、複数の文献にわたって伝えられている。
- 地域
- 京都府京都市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ