あいなんのしっしんとこうねつをまねくだいじゃ
愛南の失神と高熱を招く大蛇
国内
未確認生物
- どんな話か
- 淵や峠、洞穴に潜むと語られ、出くわした者は失神したり高熱を出したと伝えられる。
- 細部
僧都の蛇淵は三人が手をつないでようやく囲めるほどの太さの主が棲むとされ、草刈りに向かった馬がそこで足を止めたときには大きな蛇がいたという。権現山の主は鹿を追う速さが並外れており、草をなびかせずに走ると語られた。山道で出くわして気を失い、明け方の露で正気づいて帰った者もいる。大正の終わり頃には、峠で目の前に胴が横たわるのを見た男が逃げ帰って何日も高熱を出し、同じ日にほぼ同じ場所で別の男も遭遇して放心し、通りかかった女たちはひどく生臭い場所を抜けたという。
白王様の大岩の下の洞穴には白い大蛇が棲むといい、椎の実を拾いに来た子どもの前に現れた。年頃の娘に魅入った柳の主を焼き討ちにすると、異臭と煙を上げて川へ焼け落ち、その骨を拾って祀った川下の酒屋は大いに栄えたとも伝わる。角や足を備え、並の蛇より遥かに大きいものをダイジャと呼び分けた。
- 広まり方
- 1957年の『女性と経験』所収、和田正洲「伊予の怪異談」、1976年の『伊予の民俗』所収、鈴木泰助による西海町の報告、および1991年の『常民』所収、中央大学民俗研究会による愛媛県南宇和郡城辺町の調査報告書に記録がある。
- 地域
- 愛媛県愛南町
- 年代
- 大正時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ