ちょうたむじな
長太ムジナ
国内
未確認生物
- どんな話か
- 皆月と上尾沢を結ぶ夜道などに現れて道を塞ぎ、金玉比べの勝負で人をだます長太ムジナにまつわる話。
- 細部
門前町一帯には、長太ムジナと呼ばれる化け狢の話がいくつも伝わる。皆月から上尾沢へ向かう夜道では、盛り上がった岩が行く手をふさいで通れなくし、通行人が立ち往生している隙に持っていた食料を盗む。大蛇や得体の知れない化け物の姿を取ることもあり、正体を見極めようと石を投げて勝負を挑むと男の姿で現れ、互いの陰嚢を広げ合う奇妙な勝負を仕掛けてくるが、張り合ううちに自ら広げすぎて裂いてしまい山へ逃げ去ったという。
炭焼きや山小屋暮らしの長太のもとにも毎晩のように現れては名を呼び、同じ勝負を挑んだり中へ入り込もうとしたりしたが、長太がマサカリで斬りつけたり火のついた燠を投げ入れたりして撃退した。あるとき長太が仕留めたムジナを食べたところ、その雌が仇討ちに現れ、長太は仮病で日を稼いで刃を研ぎ、三日目に迎え撃って斬り伏せた。翌朝になって血の跡をたどっていくと、雄のムジナに手をかけた場所で息絶えているのが見つかり、住職に経を頼んで弔うと、以後ムジナが出ることはなくなったという。
- 広まり方
- 1991年の『常民』所収、中央大学民俗研究会による石川県鳳至郡門前町の調査報告書に記録がある。
- 地域
- 石川県輪島市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ