あるたばしのひとばしらでんせつ
アルタ橋の人柱伝説
Bridge of Arta
国外
場所・異界
- どんな話か
- 何度架けても崩れてしまう橋を完成させるため、棟梁が自分の妻を生きたまま橋の土台に埋めたという伝承歌。埋められる妻は最初は橋を呪うが、身内の安全を思い直して呪いを祝福に変える結末で知られる。
- 細部
ギリシャ北西部アルタの川に架かる橋にまつわる伝承歌(アクリティコス・トラグディの系統)で、45人の石工と60人の見習いを率いる棟梁が橋を架けても架けても夜のうちに崩れてしまい、人語を話す鳥のお告げによって「棟梁の妻を土台に生き埋めにしなければ橋は完成しない」ことが分かる、という筋立てで語られる。生き埋めにされる妻は最初、橋を渡る者が木の葉のように震え落ちるようにと呪いの言葉をかけるが、自分の兄弟がいつかこの橋を渡るかもしれないと思い直し、山のようにどっしりと揺れるだけで人は落ちないようにと呪いを祝福へと転じる、という結末が語り継がれている。
人身供犠によって建造物を安定させるというこの「人柱」型の物語は、ギリシャ語圏各地のほかブルガリア、アルバニア、セルビア、ルーマニア、ハンガリーなどバルカン一帯に類話が伝わっており、この伝承歌からは「終わらない仕事」を指すギリシャ語の慣用句も生まれた。
- 広まり方
- 口承の伝承歌(バラッド)としてギリシャ各地で歌い継がれ、「終わらない仕事」を指す慣用句を生むなど、ギリシャの言語文化にも影響を残している。
- 地域
- ギリシャ・アルタ
- 年代
- 不明(橋は中世建造、伝承の成立時期は特定できない)
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ