けせんぬましのなんぱりょうしのうまれかわり
気仙沼市の難破漁師の生まれ変わり
国内
儀式・遊び
- どんな話か
- 難破した漁師の亡霊が生まれ変わった子として現れ、遺体から金を奪った男を涙で悔いさせたという話。
- 細部
ある漁師が難破に遭い、もはや助からないと覚悟を決め、供養代わりの金子を胴巻きに巻いたまま海に沈み、遺体は浜へ打ち上げられた。これを見つけた者は遺体から金だけを抜き取り、亡骸は再び海へ打ち捨ててしまう。金を手にした男はやがて裕福になり子宝にも恵まれて幸せに暮らしていたが、あるときその子どもが忽然といなくなってしまった。回国様に尋ねると子は恐山にいると告げられ、男は恐山まで赴いて寺の和尚に相談する。
和尚は、子を呼び出してみせるが自分の衣の陰から出て縋ってはならないと男に言い聞かせた。やがて姿を見せた子は、和尚に向かって己が難破した漁師の生まれ変わりであると告げる。それを聞いた男は泣き崩れ、気づけばそこは寺ではなく一本の杉の木の下にうずくまっている自分だけだったという。男はそれきり自宅へは戻らなかった。
- 広まり方
- 1982年の『小泉の民俗―宮城県本吉郡旧小泉村―』所収「九 口承文芸」(東洋大学民俗研究会)に記録されている。
- 地域
- 宮城県気仙沼市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ