ぼっかーさん
ボッカーさん
国内
呪物・呪い
- どんな話か
- 松野では正月に餅をつくと火事の祟りがあるといい、桶狭間で戦死したボッカーさんの遺言に由来するという。
- 細部
静岡市葵区の松野地区には、正月に餅をついてはならないという言い伝えが今も守られている。これを破ると「ヒゴト」すなわち火の災いに祟られるとされ、実際につきを強行して大火になった例もあったという。この禁忌は、かつてこの土地を治めていたボッカーさん(渤川氏)に由来する。桶狭間の戦いへ出陣するにあたり、彼は万一生きて戻れなかった場合に自分の無念を鎮めるため、以後正月に餅をつくのをやめてほしいと言い残したと伝わる。
果たしてボッカーさんは桶狭間で命を落とし、村人はその遺言を守って供養の意味を込め、正月の餅つきを絶やすようになった。今でも松野の阿弥陀堂の入口にはボッカーさんを祀る供養塔が建てられており、禁忌の由来を今に伝えている。
- 広まり方
- 『静岡県史 資料編24 民俗2』(1993年)所収、竹折直吉「餅忌正月と御霊信仰」に記録がある。
- 地域
- 静岡県静岡市
- 年代
- 戦国時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ