あやかし
アヤカシ
国内
未確認生物
- どんな話か
- 西風の晩に船へ憑く亡魂や沖に迫る怪火などをアヤカシと呼び、水死者の魂として供養や祓いの作法が語られる。
- 細部
萩市の海で語られる怪異で、西風が吹く晩にはシタテの方角から死者の魂が船へついて来るとされ、自分の船そっくりに灯りをともし、暗くても着物の柄まで見分けられるほどくっきり見えるという。夜の沖合で遠く火が見えることがあり、時にこちらへ向かって迫ってくることもあるとされ、これがアヤカシと呼ばれる。船を止めずにそのまま進めば火は消えるが、これを避けようと舵を切ると暗礁に乗り上げて遭難するといい、多くの火が一つにまとまって東西に走る様子は近年の漁師にも見た者が多いという。
アヤカシの正体はすべて水死者の魂とされ、茶湯を手向けて供養すればよいとされる。悪い風もまた亡魂の仕業とされ、黒い渦や靄のようなものとなって現れ、これに触れた人間は寒気とともに震えと空腹に見舞われるという。そのようなときは家に入らず、庚申様へ供えた飾りを庭先で焼き、その灰を箕にとって振りまき祓ったと伝わる。
- 広まり方
- 2002年刊『山口県史資料編民俗1民俗誌再考』所収、瀬川清子「島と海の民俗:見島見聞」に記録がある。
- 地域
- 山口県萩市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ