あけらーれ
アケラーレ
Akelarre (Zugarramurdi witch trials)
国外
場所・異界
- どんな話か
- バスク地方の村スガラムルディの洞窟前の草地は「アケラーレ(牡山羊の野)」と呼ばれ、魔女たちが黒い牡山羊に化けた悪魔を囲んで夜宴を開くとされた。実際に1609年から異端審問による大規模な魔女裁判が行われた場所でもある。
- 細部
バスク語で「アケラーレ」は魔女たちの夜宴(サバト)を指す言葉で、元々はスガラムルディの洞窟のそばにある草地の名前に由来する。言い伝えでは、この草地に黒い牡山羊アケルベルツが現れ、魔女たちの集会の際には人間の姿に変身して悪魔として振る舞ったとされる。実際に1609年1月、ログローニョの異端審問がスガラムルディの魔術の噂を受けて調査を開始し、300人以上が告発され、うち約40人がログローニョに移送されて裁判にかけられた。
1610年11月の判決の場(アウトダフェ)では18人が改悛を認められた一方、11人が死刑を宣告され、うち5人が火刑に処された。この裁判を担当した異端審問官アロンソ・デ・サラサール・フリアスはのちに再調査を行い、魔術の実在を裏付ける証拠は見出せなかったと報告し、以後スペイン異端審問が本格的な魔女狩りに乗り出すことはなくなったとされる。現在、洞窟は「魔女の洞窟」として整備され、夏至の日にはかがり火を焚く祭りが行われるなど、地域の観光・文化資源になっている。
- 広まり方
- 17世紀の異端審問の記録として文書化されたのち、地域の口承伝説として残り、現代では観光地化された洞窟や博物館を通じてスペイン内外に知られるようになった。
- 地域
- スペイン・ナバーラ州スガラムルディ
- 年代
- 近世(1609-1614年)
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ