いびがわのくもにばけるやまんば
揖斐川の蜘蛛に化ける山姥
国内
人型の怪異
- どんな話か
- 揖斐川町の山姥伝説で、正体を隠して嫁いだ女が見破られると山姥の姿に変わり、蜘蛛に化けて追ってくるという型の話。
- 細部
揖斐川町に伝わる山姥の話には、いくつかの似た型がある。ある男は何も食べない女を妻にしたが、ある日ひそかに様子をうかがうと、女は大勢の子どもたちに腹一杯食べさせながら自分は丸めた髪の中に握り飯を隠し込んでいた。正体を見抜かれた女は山姥の姿に変わって男に襲いかかったが、男はどうにか逃げのびる。山姥はその後蜘蛛に化けて男のもとへ忍び寄るが、囲炉裏の火に投げ込まれて滅んだという。
別の伝えでは、何も要らないと言う女を娶った男が、女が頭の一部を開いてそこへ飯を詰め込んでいるのを目撃し、正体を知られた女は山姥となって掴みかかり、男は必死に逃げ、山姥に追い立てられる格好になったという。さらに別の話では、料理上手で働き者の嫁が実は米を炊く際に自分の小便を混ぜていたことに木こりの夫が気づき、風呂に入っている隙に嫁が風呂桶ごと担ぎ出そうとする。命からがら逃れた木こりは嫁が山姥だと知り、その夜に蜘蛛となって糸で縛り仲間のもとへ連れ去ろうとする企みを事前に聞き出して、囲炉裏端で待ち構え、やってきた蜘蛛を火に投げ込んで退治したという。
- 広まり方
- 1984年の『美濃民俗』掲載、川出由太郎「山姥の話」と、1972年の『民俗採訪』岐阜県揖斐郡谷汲村調査に記録がある。
- 地域
- 岐阜県揖斐川町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ