やまんば
山姥
国内
人型の怪異
- どんな話か
- 文明年間、狩りに出た郷士が尾張富士山頂で身の丈一丈の大女を弓で射ると姿が消え、血の跡をたどると知人宅の病妻に結びついたという話。
- 細部
- 文明年間のある年の八月、ある郷士が犬を連れて狩りに出かけたという。犬がしきりに騒ぎ立てるので、弓を構えながら進んでいくと、尾張富士の頂上にある本宮の社へとたどり着いた。そこには身の丈一丈ほどもあろうかという大女が、拝殿に向かって立っているのが見えた。郷士がこの大女めがけて矢を放つと、突然地面が揺らぎ、不気味な風が吹き荒れたかと思うと、血の跡だけを残して女の姿はかき消えてしまった。この血の跡をたどっていくと、それは知り合いの家にまで続いていた。訪ねて何か変わったことはないかと尋ねてみると、その家の妻が今朝方から病に伏せっているという。寝床をあらためて確かめてみると、そこに妻の姿はなく、代わりに一首の和歌が書き付けられていたのだという。
- 広まり方
- 1932年の『旅と伝説』に掲載された堀場正夫「尾張の山姥」に記録がある。
- 地域
- 愛知県大口町
- 年代
- 室町時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ