やまんば
山姥
国内
人型の怪異
- どんな話か
- 凶作時に山菜掘りの人を襲い、鍛冶屋を脅し、火種を借りにも来るなど複数の逸話を持つ山姥の伝承。
- 細部
- 凶作の年、山につたいもを掘りに出かけた村人が、次々と山姥に喰われて帰って来なくなったことがあった。ある家が山姥を鉄砲で撃ち殺したところ、その報いとして代々片目の家系になったと語られ、この山姥の正体は年老いた猿だったともいう。別の話では、山姥が人間の女に化けて鍛冶屋の嫁になり、夜のうちに刀を何本も打たなければ夫を喰ってしまうと迫るが、鍛冶屋は木にとまっていた鶏の足にお湯をかけて鳴かせ、朝が来たと思わせて山姥を逃げ去らせた。また、大きなかつらの木に住みついていた山姥は、集落に火種を求めてやって来て、手のひらに載せてもらった火をそのまま持ち帰っていったという。その山姥をひどい目に遭わせた男がいたところ、山姥は「この木の枝が千本そろったら、また戻ってくるぞ」という捨て台詞を残して姿をくらませた。それを恐れた集落では、今でも枝の数が千本に達する前に切り落として、山姥が二度と現れないようにしているという。
- 広まり方
- 1962年の『芸能』所収、国学院大学説話研究会「四国の口承文芸―那賀郡平谷周辺(其の二)―」「同―木頭村出原・和無田・蝉谷周辺(一)―」「同―木頭村出原・和無田・蝉谷周辺―」に記録がある。
- 地域
- 徳島県那賀町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ