つゆなしのさと
露無の里
国内
場所・異界
- どんな話か
- 蜂屋長者の美しい召使いが夜な夜な姿を消し、叱られて去った跡に和歌を残し、以来この里には夜露が降りなくなったという。
- 細部
- いま東照宮が建つ玉田ヶ崎のふもと、福沢にあった蜂屋長者の屋敷には、ひとりの美しい召使いの女がいた。この女は毎夜こっそりと屋敷を抜け出し、夜が明けきらないうちに戻ってくるということを繰り返していたが、あるとき長者にひどく叱りつけられ、そのまま出ていったきり二度と帰ってこなかった。翌朝、女が寝ていたとおぼしき草むらの跡には一首の和歌がしたためられた紙が残されており、風雨をいとうことはないが今夜だけは露の降りない里であってほしいという趣旨が詠まれていたという。それからというもの、福沢の一帯には夜露がまったく降りなくなったといい、女が寝ていた場所は伏寝と呼ばれるようになったという。
- 広まり方
- 『宮城縣史 民俗3』(1956年)の伝説・屋敷城館の部に記録されている。
- 地域
- 宮城県仙台市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ