つつじのむすめ
つつじの娘
国内
人型の怪異
- どんな話か
- 毎夜山を越えて通う娘を魔性と疑った男が谷へ突き落とし、跡に赤いつつじが咲いたという話。
- 細部
山口に住む美しい娘が、夜ごと太郎山や妻女山といういくつもの峰を踏み越え、男のもとへ足を運んでいた。訪れるときはいつも温かい餅を携えており、聞けば両手に握ってきたもち米が、着く頃にはひとりでに餅に変わっているのだという。細い体で険しい山道を毎晩越えてくることも合わせ、男は次第に相手を人ならぬものと疑い、このまま関わればいずれ食い殺されるのではないかと恐れるようになる。
ある夜、山中の断崖で待ち伏せた男は、裾をひるがえし疾風のような速さで駆け登ってくる娘の姿を認め、飛び出してその体を突いた。娘は叫び声を残して谷底へ落ちていった。その後、娘が落ちたあたり一面に真っ赤なつつじが咲き乱れるようになり、あれは娘の血が花になったものだと語り継がれている。
- 広まり方
- 1987年刊の『長野県史 民俗編 東信地方 ことばと伝承』の口頭伝承、植物の伝説(細川修・松本清人)に三話がまとまっている。
- 地域
- 長野県上田市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ