つる
鶴
国内
場所・異界
- どんな話か
- 大田市久手町には、鶴が矢傷を癒やして飛び去ると要害山が石金山ほどの高さに変わり、尼子方が築城したという戦国期の話が伝わる。
- 細部
島根県大田市久手町に伝わる、山の由来と築城をめぐる話である。戦国の世、出雲の尼子氏と安芸の毛利氏が争っていた時代のこととされる。毛利方が若い侍たちを集めて狩りを催した折、そのうちの一人が要害山で一羽の鶴を見つけて矢を射かけた。矢は鶴の足に当たって傷を負わせたが、鶴はそのまま石金山の南側まで飛んでいき、無妙異と呼ばれる赤い土を自分の傷口に塗って、再び空へと舞い上がったという。
すると不思議なことに、矢が放たれた要害山の方は、見る見るうちに石金山と肩を並べるほどの高さにまで盛り上がった。この高くなった要害山に目をつけた尼子方はここに城を築き、以後、毛利方を大いに苦しめることになったと伝えられている。
- 広まり方
- 『旅と伝説』1932年掲載の千代延尚壽「石見に残つた城跡伝説」に記録されている。
- 地域
- 島根県大田市
- 年代
- 戦国時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ