とんねる
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人型の怪異
- どんな話か
- 赤い花に誘われて墓地に迷い込んだ青年が後年トンネルで命を絶ち、その後畑に頭のない人影が現れるようになったという話。
- 細部
昭和三年の秋、ある青年が青年倶楽部の合宿所前の畑で見慣れない赤い花を見つけ、吸い寄せられるようにそれを摘みに向かったところ、気づけば汀野墓にある安山喜作の墓の前に立っていたという。この日を境に、汀野墓では水仙や彼岸花が咲くようになった。それから六年後、青年は毘沙門にあるトンネルで自ら命を絶ってしまう。青年団が遺体を引き取った帰り道、夜明け前の三時ごろ、団員の一人が畑に灯りがともり見知らぬ赤い花が一輪咲いているのに気づいた。
だが他の団員が確かめに行くと、そこにあったのは花ではなく、頭のない人影だった。腰から下は透けてはっきり見え、胸から上は片手に灯りを提げているだけで、その人影は歩きながら灯とともに消えていったという。以来、この畑の境界には水仙やグラジオラス、タンポポが咲くようになったと伝わる。
- 広まり方
- 1972年の『南九州郷土研究』掲載、安山登「安山怪談録」に記録された話である。
- 地域
- 鹿児島県日置市
- 年代
- 昭和
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ