たるひめのたき
多留姫の滝
国内
場所・異界
- どんな話か
- 夢のお告げに従って紙を滝壺へ落とすと膳椀が揃ったが、一つ返さぬ者がいて以来貸されなくなった。
- 細部
- 働き者の夫婦に子が生まれたものの、祝いの席に出す膳も椀もなかった。困り果てていた二人の夢に姫が現れ、入り用の数を紙に書いて滝壺へ落とすよう告げる。そのとおりにすると翌朝には器が揃っており、夫婦は使い終えて丁重に滝へ返した。ところがこの話を聞きつけた怠け者が借り受け、一つを手元に留めたまま返さなかった。以来、滝の姫は誰にも器を貸さなくなったという。椀貸し伝説の典型で、約束を破る者が共同の恵みを断つ筋立てになっている。
- 広まり方
- 1989年刊の『長野県史 民俗編 南信地方 ことばと伝承』の口頭伝承の章、滝の伝説の項に記録がある。
- 地域
- 長野県茅野市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ