しおみず
潮水
国内
場所・異界
- どんな話か
- 厳島の女神が機を担いで登る坂の途中で耐えかね投げ捨てた場所は、今も十七夜の満潮時に潮水がわくという。
- 細部
- かつて小方村の山裏には地切神社という小さな社があり、その上手には苦の坂と呼ばれる道が続いていた。当時この坂は唯一の街道であったが、名の通り登るのに難儀するほどの険しさであったという。あるとき、機織り道具を背負って坂を上っていた厳島の女神が、あまりの苦しさに耐えかねて、途中で機をその場に放り投げてしまった。投げ捨てられた場所はその後三尺ほどの深さにえぐれ、周囲には柵が巡らされるようになったが、今なお十七夜の満潮の頃合いになると、そのくぼみから潮水がわき出るのだと語り継がれている。
- 広まり方
- 1929年の『旅と伝説』所収、村上辰午郎「厳島に関する事」に記録がある。
- 地域
- 広島県大竹市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ