うれしののしかのちちでそだったいずみしきぶ
嬉野の鹿の乳で育った和泉式部
国内
人型の怪異
- どんな話か
- 子のない夫婦が授かった子は雌鹿の乳で育ち、足の指が割れた和泉式部その人だったと伝わる。
- 細部
- 昔、子供に恵まれなかった老夫婦が村の観音堂に祈願したところ、福泉寺の和尚から子を授かるようにとのお告げを受けた。夫婦が寺に泊まっていると、夜更けに赤子の泣き声が聞こえ、見てみると一頭の雌鹿が赤子に乳を与えていた。夫婦はその子を引き取って育て、やがて美しい娘に成長したが、足の指が二つに分かれており人間とは異なる形をしていたという。この娘こそが和泉式部であり、指の形を隠すために生涯足袋を手放さなかったのだと語り継がれている。
- 広まり方
- 1931年の『旅と伝説』所収、柳田国男「和泉式部の足袋」に記録されている。
- 地域
- 佐賀県嬉野市
- 年代
- 平安時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ