なみえのすみぞめざくらのつえ
浪江の墨染め桜の杖
国内
場所・異界
- どんな話か
- 力尽きた旅僧が地に刺した桜の杖が根付いて大木となり、墨染め桜と呼ばれるようになったという伝説。
- 細部
- 昔、京の寺の僧が両竹まで旅をしてきた折、朝日山まで来た頃には空腹と疲労が重なって足が動かなくなり、携えていた桜の杖を地に突き立てたまま息絶えてしまった。ところが後にその杖から芽が出て大木に育ち、花を咲かせるようになった。花の芯が黒く見えることから、土地の人々はこれを墨染め桜と呼びならわしている。力尽きた僧の杖が命を得て花を咲かせ続けているという成り行きに、旅の途上で行き倒れた者への鎮魂の思いが重ねられ、今も地域で大切に語り継がれている。
- 広まり方
- 1967年刊行『福島県史 24 民俗2』、和田文夫による樹木に関する伝説の項に載る。
- 地域
- 福島県浪江町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ