おぜんきさま
お善鬼様
国内
場所・異界
- どんな話か
- 高原の岩穴の主で、頼めば膳椀を貸したが、壊して返されて以来応じなくなったという。
- 細部
- 集落の上手にある高原には岩穴が口を開けており、この穴は戸石まで通じていると信じられていた。戸石の人々は寄合や祝い事で器が足りなくなると、この穴に住むお善鬼様へ願い出て、必要な数の膳や椀を借り受けていたという。ところがある者が借りた椀を一つ壊したまま返してしまい、それからは幾ら頼んでも貸してもらえなくなった。器を貸す岩穴の話は各地にあるが、いずれも約束を破った者のせいで恩恵が絶えるという結末をとり、貸し借りの信義を説く教訓の形をとっている。
- 広まり方
- 1990年刊『長野県史 民俗編 中信地方 ことばと伝承』の口頭伝承、物を貸す石の項に載る。
- 地域
- 長野県小谷村
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ