おわたり
御渡
国内
場所・異界
- どんな話か
- 凍った諏訪湖に走る氷の筋を神の通った跡とみなし、その形で年の豊凶を占った現象。
- 細部
- 諏訪湖に氷が張って四、五日もすると、上諏訪から下諏訪へ向かって、大きな木や石を引きずったような跡が氷の上に現れる。これは毎年欠かさず起こるとされ、御渡、あるいは神先と呼ばれて、不可解な出来事として書き留められてきた。人々はこれを神が湖を渡った証と受け取り、筋の走る位置や向きによってその年の作柄の良し悪しを読み取った。単なる奇観としてではなく、農事の見通しを立てる指標として扱われていたところに、この現象が土地の暮らしに根を張っていたことがうかがえる。
- 広まり方
- 1977年刊『日本随筆大成第三期』所収、天野信景『塩尻』に記録がある。
- 地域
- 長野県諏訪市
- 年代
- 江戸時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ