やまからのかいおん
山からの怪音
国内
場所・異界
- どんな話か
- 疫病を逃れて山にこもった人々が斧の音や大木の倒れる音を聞いたといういわき遠野町の怪異譚。
- 細部
いわき市遠野町に伝わる話。コレラが流行した際、免れると言われた年寄りだけを残し、部落の人々は米を背負って山へ避難した。ところが避難先でもまた病人が出たため、さらに10町ほど離れた山中に小屋を建てて移り住んだ。すると真夜中過ぎ、遠くから斧で木を切るような「ぱかーん」という音が響き始め、次第に近づいて激しくなり、やがて大木が倒れるような「わり、わり」という音が鳴り渡った。
山を荒らしたことへの戒めだろうと人々は震えたが、翌朝には何の異常も見当たらなかったという。同じ地区には、明治34、5年頃にたぬき捕りへ古峰神社の山に登った3人が、発動機船のような音や雪崩のような大音を聞いて逃げ帰ったという類話も伝わり、いずれも神のいましめと語られている。
- 広まり方
- 1964年の『福島県史 第23巻 民俗1』所収、岩崎敏夫の入遠野民俗誌に記録がある。
- 地域
- 福島県いわき市
- 年代
- 明治
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ