なんかんのおにのちぞめのとうもろこし
南関の鬼の血染めの玉蜀黍
国内
場所・異界
- どんな話か
- 貧しい年寄りの家に鬼が化けた大女が嫁入りを迫るが、爺さんは天から下りた縄で助かり、鬼の血で玉蜀黍の根が赤く染まったという由来話。
- 細部
- 昔、ある貧しい年寄りのもとに、見慣れない一人の婆さんが訪ねてきた。自分は飯を一杯しか食べない軽い女だから嫁にしてほしいと頼み込むので、年寄りは承知して迎え入れたが、その婆さんは陰でこっそり米俵一俵分もの握り飯を平らげていた。ある晩、正体を見てしまうと、口は耳もとまで大きく裂け、頭には角が生えた恐ろしい鬼の姿をしていた。年寄りは慌てて逃げ出し、天から垂れてきた一本の縄をつかんで難を逃れたが、追いすがった鬼がその縄をつかんだ拍子に縄はぷつりと切れ、鬼はそのままトウモロコシ畑の上に落ちて命を落としたという。このとき流れた血がかかったために、この土地のトウモロコシの根は今も赤いのだと伝えられている。
- 広まり方
- 1934年の『旅と伝説』に掲載された能田太郎「玉蜀黍の根の赤いわけ」に記録がある。
- 地域
- 熊本県南関町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ