かものおにをだますきふだ
加茂の鬼をだます木札
国内
場所・異界
- どんな話か
- 正月にやってくる鬼をだます木札の風習や、菖蒲と蓬で鬼から逃れた節供の由来など、鬼にまつわる四つの言い伝えをまとめる。
- 細部
1月15日には鬼がやって来るとされ、これを欺くために、カツの木の枝に「12月」と書きつけて豆殻とともに神棚へ飾る。鬼はこれを見てまだ12月で豆の花も咲いている頃合いだと錯覚し、そのまま帰っていくのだという。別の話では、昔は鬼が正月にやって来て12月に帰っていくものだったが、節分の日に家の前へ箕を出しっぱなしにしておいたところ鬼がそれを見て逃げ帰ってしまったため、それにあやかって戸口の柱へ箕や米通しを吊るす風習が始まったのだという。
さらに、飯を食わない女房を望んだ男のもとに鬼が化けて嫁いできたが、頭を開いて飯を食う姿を見られると男を布団箱に押し込めて山へ運び去ろうとした。箱の底が抜けて男は菖蒲畑に隠れ助かり、それが五月節供の頃だったことから菖蒲が流れるほど雨が降るとよいとされるようになった。もう一つの話では、鬼にさらわれた人間が菖蒲と蓬の茂みに逃げ込み、追ってきた鬼は菖蒲の葉で目を突かれて盲目になり、逃げ切ることができたという。これが5月5日の出来事とされることから、五月節供には菖蒲と蓬を飾る習わしが今に続いている。
- 広まり方
- 1966年の調査報告『民俗採訪』の加茂市旧七谷村の項(國學院大學民俗学研究会)に、四つの伝えとしてまとめて記録されている。
- 地域
- 新潟県加茂市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ