おにひとくち
鬼一口
国内
人型の怪異
- どんな話か
- 連れ添う人が鬼に一飲みにされてしまう説話の型。『伊勢物語』の「芥川」の段が代表例として知られる。
- 細部
- 鬼が人を一口で食べてしまう説話の型で、字義も「鬼の一口」を表す。在原業平を思わせる男が女を連れて逃げる道中、雷雨の夜に荒れ果てた蔵へ女を入れ、外で見張る間に鬼が女を一口で食べてしまったという『伊勢物語』「芥川」の段が代表例である。雷鳴が女の悲鳴を消したため、男は異変に気づかなかった。類話は『日本霊異記』や『今昔物語集』にも見られ、後の物語や能楽にも影響を与えた。鳥山石燕は1791年の妖怪画集にも鬼一口を描いたが、登場人物を実在の歴史上の人物と取り違える脚色がある。
- 広まり方
- 『伊勢物語』を通じて古くから知られ、行方不明譚の一つの類型として文学史に位置づけられている。
- 地域
- 京都府(伝承)
- 年代
- 平安時代(伝承)
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ