はなわのおにとせつぶんのまめ
塙の鬼と節分の豆
国内
場所・異界
- どんな話か
- 天下を望んだ鬼に伊勢の大明神が無理難題を課した話や、菖蒲に隠れて鬼から逃れた親子の話が伝わる。
- 細部
むかし鬼が、伊勢の大明神に国を譲るよう申し入れたことがあったという。これに対し大明神は、ヤッカガシから汁がにじみ出るほど焼いたものと、年取りの豆から芽が出るほど育てたものを持ってくるならば、望みどおり天下を譲ろうと答えたと伝えられている。この故事にちなんで、節分にまく豆はよく炒って芽が出ないようにし、焼いて食べるヤッカガシもよく焼いて汁気が残らないようにするのだという。
また昔、青鬼と赤鬼がいた頃、ある家では娘を1年に1人ずつ鬼のもとへ差し出さねばならなかった。親としては手放したくなかったが、鬼の住みかの近くまで娘を連れて行かざるを得ず、そこで親子は菖蒲と蓬の茂みに飛び込んで身を隠したところ、鬼はそれと気づかず通り過ぎてしまったという。この出来事から、端午の節句には菖蒲と蓬を軒先にさす習わしが生まれたと伝えられている。
- 広まり方
- 1971年の『奥州東白川の民俗』『東白川の昔話』所収、東京女子大学史学科民俗調査団による年中行事・口承文芸の記録(福島県東白川郡塙町)に見える。
- 地域
- 福島県塙町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ